小型グロース企業に必要なのは、経営人材への投資である

グロース市場における時価総額100億円基準をはじめ、近年は市場制度の在り方について様々な議論が進んでいます。

市場制度を見直し、企業価値向上を促そうという取り組みは、とても重要だと思います。

一方で、私は少し違う視点も必要ではないかと考えています。

制度が企業を成長させるのではありません。

制度を活かせる経営チームが、企業を成長させるのです。

企業価値向上を考えるとき、

資金調達や資本政策が注目されることが多くあります。

もちろん、それらは重要です。

しかし、本当に企業価値を左右するものは何でしょうか。

私は、

企業価値を最も左右するのは、経営陣の意思決定能力だと考えています。

優れた戦略も、

適切な資本政策も、

組織改革も、

最終的には人が意思決定を行います。

だからこそ、

企業が持続的に成長するためには、

優秀な経営人材を惹きつけ、

長期にわたって挑戦できる環境を整えることが重要になります。

しかし、小型グロース企業は、大企業と同じ水準の報酬を用意することが難しい場合も少なくありません。

だからこそ、長期的な企業価値向上と経営陣の成果を結びつける株式報酬制度には、大きな可能性があります。

また、そのような制度をより活用しやすくする制度設計や税制のあり方も、小型グロース企業の成長を支える重要なテーマの一つだと考えています。

市場制度を見直すことも重要です。

しかし、それと同じくらい、

経営人材へ投資しやすい制度を整えることも、企業価値向上には欠かせません。

私は、小型グロース企業の持続的な成長とは、経営人材への投資を促す制度を設計することでもあると考えています。

執筆者

滝島 知樹